コノハの日常

働く自信がなくなった——そんなとき、どうすればいい?

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「また失敗するかもしれない」「職場に戻る勇気が出ない」。
B型就労支援事業所には、こうした声が毎日のように届きます。
働く自信を失うことは誰にでも起こり得る普通のこと。しかし放っておくと、生活リズムが崩れ、気分が不安定になり、社会とのつながりがどんどん小さくなってしまいます。

そこで本記事では、

  • 〇働く自信を失う主な原因
  • 〇自信を取り戻す七つのステップ
  • 〇家族・支援機関との連携方法

をわかりやすく紹介します。


1.なぜ働く自信がなくなるのか?

よくあるきっかけ詳しい内容心と体への影響
連続した失敗体験作業ミス、人間関係トラブル自己評価が下がる、挑戦回避
長期の休職・離職生活リズムの乱れ、収入減不安感、社会的孤立
病気や障がいの悪化体調管理の難しさ疲労感、意欲低下
比較・批判SNSや周囲の言葉自己否定、焦り
達成感の欠如単調作業、評価不足無力感、倦怠感

多くの場合、複数の要因が重なって心の負担が大きくなることで「働く自信がなくなった」と感じやすくなります。


2.自信を取り戻す七つのステップ

ステップ1 「できること」と「できないこと」を紙に書く

  • 今日できた行動を書き出す(例:朝起きられた、ご飯を作れた)
  • 「できないこと」は一行メモにとどめ、自分を責める言葉は書かない
  • 一週間続けると“小さなできた”の山が見える

ポイント
視覚化することで、自分が思っている以上に行動できている事実に気づけます。

ステップ2 生活リズムを整える

  • 起床・就寝の固定:平日休日ともに±30分以内
  • 三食しっかり:血糖値の安定は気分安定につながる
  • 軽い運動:1日2000歩アップを目安

生活リズムは心の土台。土台が安定すると挑戦する力が育ちます。

ステップ3 短時間・低負荷から再スタート

  • 通所目標を「週2日・2時間」など小さく設定
  • クリアできたら時間や日数を+1ずつ増やす
  • 成功体験を積み重ねることで自己肯定感が上がる

ステップ4 「見守ってくれる人」を増やす

  • 家族、友人、スタッフに目標を宣言
  • 週1回、達成度を共有
  • 応援メッセージやスタンプが安心感を高める

ステップ5 心のメンテナンス日を作る

  • 通所しない日に好きなことだけする時間を2時間確保
  • 読書、音楽、散歩、手芸など刺激の少ない活動が◎
  • 「休む=悪いこと」ではなく休む=充電と捉える

ステップ6 過去の成功を振り返る

  • 写真や日記を見返し「乗り越えた事実」を再確認
  • 可能なら当時の仲間に連絡し「頑張ってたね」と声をもらう
  • 過去の自分が未来の自分を励ます形になる

ステップ7 プロの力を借りる

サポート先相談内容期待できる効果
主治医体調・薬の調整不調の早期発見
カウンセラー気持ちの整理考え方のクセ修正
就労支援員作業の段階設定目標の最適化
ハローワーク障害者窓口求人・訓練情報就職準備

「ひとりで頑張りすぎないこと」が再スタート成功の秘訣です。


3.家族・支援機関と連携するコツ

  1. 定期連絡の時間を決める
    • 週1回20分など、短くても継続が大切
  2. 「困りそうなことリスト」を共有
    • 眠れない、食欲が落ちる、頭痛が出る など
  3. できたことを一緒に喜ぶ習慣
    • カレンダーにシール、LINEで「ナイス!」スタンプ

家族へのお願い
「励まし」は具体的に。「通所できてえらいね」「朝食べられてすごいね」と行動をほめましょう。


4.質問コーナー(よくある相談)

Q1 「通所を休んでしまった。もう通えない気がする」

A 一回の休みで全てが終わるわけではありません。
 事業所に連絡し、「次は◯日に行きたい」と宣言しましょう。小さな宣言が再スタートを後押しします。

Q2 「同年代と比べて遅れているのがつらい」

A 比べる相手を“昨日の自分”にしましょう。
 昨日より5分早く起きられた、1歩多く歩けた。それが積み重なると大きな差になります。

Q3 「家族に迷惑をかけてつらい」

A 家族も「力になりたいけれど方法がわからない」場合があります。悩みを隠さず共有し、“できる支援”を一緒に探すことで、家族の不安も軽くなります。


5.まとめ ——自信は“育てる”もの

  • 働く自信を失うのは誰にでも起こる
  • 生活リズム・小さな成功体験・周囲の支援がカギ
  • 焦らず「七つのステップ」を少しずつ実践
  • ひとりで抱え込まず、声を出すことが回復への第一歩

あなたの歩幅で、あなたの速さで大丈夫。
今日できた一歩をたしかめながら、明日もう一歩進んでみましょう。
B型就労支援事業所は、いつでもあなたの再スタートを応援しています。

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